大型ミミズの幼体を成体に成長させる
2019年春からのミミズ箱5.1号βにおける実験で、当サイトオリジナルのFK3.0と名付けたミミズ飼育床土(ミミズ箱5.1号βのページを参照)を用いて春先に撮れるノラクラミミズっぽいミミズの亜成体(体は大きいが、冠帯のできていない個体)6匹を、1匹も落とすことなく成体にまで成長させることに成功した。
この環境で幼体から成体までの成長が実現できれば、残す課題は繁殖のみとなる(とはいっても、繁殖がおそらく最も難しいのは想像に難くない)。
この幼体の育成に成功し、かつ現在亜成体から成体になったミミズ6匹の飼育箱から卵胞もしくは子ミミズが発見できれば、ミミズの一生ワンサイクルの飼育に成功したことになる。実現すれば快挙である。
さらに、晩秋に幼体や亜成体がみつかる多年生とみられるミミズについて、ノラクラミミズっぽいもの以外にも同じ方法が通用することを確認できれば、これはかなり優れた「フトミミズの飼育方法」であると言えるだろう。
その、第2のステップを、これから登ろうとしている。
そこで実験の加速を図るためこの度、休眠していたミミズ箱4号αをβ型に改造し、(β型飼育についてはミミズ箱2号βを参照されたい)実験を進めていくことにした。
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2019/09/21 幼体のノラクラミミズっぽいミミズを2匹捕獲
見つけたミミズはこれだ。春先にこんなに小さなこノラクラミミズっぽいミミズは見つからないので、今年生まれた物と推測される。
ひとまず2匹しかつかまらなかったのでこの2匹だけで実験を始めるが、新たに見つかれば5~6を目途に数を増やす目算である。彼らに冠帯が出れば、幼体から成体への育成は成功と言える。
2019/10/26 1か月経過のミミズ捜索
2匹共に無事発見された。
随分太くなったような気がする。成体になるのは2020年の初夏頃だろう。そこまで是非生き延びてほしいところである。
2020/04/18 6か月経過のミミズ捜索
捜索自体はずいぶん放置していたが
、たまに表面に上がってきているのを確認していたので世話は続けていた。この箱に関しては腐葉土ミキサー水を投入せず、冬の間は1か月程度の間隔で時々水を通すだけの世話である。
半年に差し掛かろうというところで、ミミズ捜索を行った。二匹とも立派に冠帯の出た巨大なノラクラミミズっぽいミミズに大変身していた。
これにてノラクラミミズっぽいミミズの幼体から成体への飼育は成功とみなし、実験は次の段階へ移行する。この箱の実験はここで終わりである。