大型水循環容器で、大型ミミズ長期飼育を実現する
2017年9月までのフトミミズ飼育実験において、水を循環させるフロースルー型容器がヒトツモンミミズっぽいミミズの高密度飼育にある程度貢献することを示してきた。
そして同じ流れであれば当然、ノラクラミミズっぽいミミズの閉鎖容器での飼育にある程度めどがついた以上、これのフロースルー容器での飼育に手を付けるのは自然の流れであろう。
まずそもそも、何度かフトミミズの卵胞や偶然見つけた子ミミズなどにこれまで遭遇はしてきたものの、フトミミズというものは、シマミミズのように年がら年中繁殖してネズミ算式に増えるものではないという事もわかってきた。純粋に自分の飼育容器内で養殖して増やそうというのでは、釣りに使うミミズを確保するだけでも全く追いつかない程度の繁殖力である。
釣りを目的に飼育をやるならば、複数年生きていそうなノラクラミミズっぽいミミズの1歳のミミズを1年飼育して2歳の巨大なミミズに成長させて使う・・・それくらいのスパンとスケールで考えて行かなければとてもではないが自宅の設備は追いつかないと思う。
いずれにしても、「ミミズ箱から得られた知見」ページにも書いたように、フトミミズに関して「いくら釣りに使っても減らない魔法のミミズ箱」のようなものは現実問題として実現不可能だ。それならば、近所でとれる最大種であるノラクラミミズっぽいミミズ(0歳、1歳、2歳と思われるものが採れる)を高密度で飼育していく方法を考えていくのが良いのではないか、という発想で生まれたのがこのミミズ箱5号βである。
箱はミミズ箱4号αと同じ10l仕様、基本構造はミミズ箱2号βと同じ、天井に給水穴、底に排水穴を設けたフロースルー式である。
給水穴
排水穴
それでは、この箱でのミミズ飼育について書いていこう。
基本的に週に1回2リットルの水を給水穴から入れて排水穴から排出させる。4週間に一度、腐葉土をミキサーにかけた液体を水の代わりにふたを開けて床土全体にかける。ミミズ箱2号βの運用とほぼ同じである。
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目次
2018/05/10 ノラクラミミズっぽいミミズを6匹導入
床土はNPS2.0-F(当サイトオリジナル床土である。作り方等は全てミミズ箱1号αのページを参照されたい)で、ノラクラミミズっぽいミミズ(かなり巨大なモノ)を6匹導入した。彼らは2歳のミミズで、この春で寿命を迎えてしまうかもしれないが、いつまで生きるかはとりあえずワカラナイが育ててみようと思う。今回こんなユルイ感じなのは、飼育がフトミミズ園芸のページが主な目的になっているからである。今年はこれメインで少し研究を休むわけではないが一息ついてもいいではないかという思いを持っている。ミミズが減ってしまったら適宜追加する。
2018/05/26 給水ペースと給餌ペース
今回のβ型飼育は、給水は週に1度2リットル、2週に一度腐葉土をミキサーにかけた物を加えている。掘り返したわけではないが、ミミズたちは今の所問題なさそうに過ごしているように見える。
箱名の変更
2018年のミミズ実験は災害という思わぬ形で強制終了となった。2019年から、ミミズ箱5号βでは 新たに考案した土を使用したミミズ飼育に舵を切った。これを機に、ミミズ箱5.1号βと新たに命名し、運用していくことにした。