2016年7月半ば、生き残った毛仔たちはすべて稚魚に変身
第1の変身である「毛仔から稚魚」をすべての毛仔が終えないままに、完全に錦鯉の模様が出た巨大な鯉になる、第二の変身を遂げた鯉がでてきたことをここまでで書いてきた。
その大きさの差は長さで軽く2倍、体積なら10倍くらいあったのではないだろうか。しかし心配していた共食いも何時間水槽を眺めても起きることはなく、無事に7月半ばごろまでに毛仔は稚魚に変身した。
これに伴って、稚魚たちのエサとして乾燥ミジンコに加えて乾燥アカムシを乳鉢で粉砕して与えることにした。
なんでも、赤虫を食べさせると発色がよくなるとか。私はこういうことをあまり信じないのだが、ミジンコ以外の栄養もあったほうが良いと考え、決断した。
2016年7月16日、「毛仔」が、全て「稚魚」になる
おそらく最後まで「毛仔」だった鯉が、彼である。7月16日には「毛仔」の形をした鯉はいなくなり、水槽内の鯉はすべて「稚魚」になった。おそらく一番小さい個体が、この白い稚魚だ。
スポンサーリンク
2016年7月27日、ほぼすべての鯉に錦鯉の模様がでる
毛仔がいなくなって以来、毎日のように第2の変身を遂げる個体が現れる。水槽の中は、こんな感じである。1カ月前と比べると、とんでもない成長である。鯉が卵を産んでそれをせっせとかき集めたころのことを思うと、感涙ものだ。
左上に写っている鯉も、第2の変身を終えた鯉だ。しかし、真ん中に写っている、一番初めに第2の変身をしたものと比べると大きさに歴然たる差がある。
大きい個体はおそらくエサを食べるのがうまく、消化吸収効率も良いのだろう。全部がこのサイズくらいになった時には、おそらく過密飼育になるので新たに水槽を立ち上げる必要がある。
これから準備しておかないといけない問題だ。
2016年8月下旬、鯉産卵から3か月を迎える
8/31現在、見事生き残った鯉たちを2つの水槽に分けて飼育している。特に飼育環境に区別はないが、片方には前述のメダカが混泳している。メダカの今後のためにも、メダカ専用水槽を作ってやらなければならないと思案中だ。
ここ最近は大きくなった鯉が貝類を食べてしまうために、水槽のガラスに苔が付き、自分で掃除しなければならなくなった。これまではメンテナンスフリーだったのだが…
もはや見た目はすべて完全に鯉、大きなもので5cm以上、小さなもので2.5㎝くらいだろうか。
もはや写真だと何が起こっているのか分かりづらいであろう。このように鯉が寄ってきてどうしようもない状態を私は「エサクレ状態」と呼んでいるが、これの写真を撮るのがいかに困難かわかるだろう。
常にエサを欲しがって暴れまわるため、ろくな写真を撮らせてもらえない。写真が撮りたい大人の事情など、鯉の稚魚に通ずるはずがないのは当然であるが。
大人のメダカがいる水槽に移したグループの鯉は、底の堆積物を巻き上げまくり、しばらく水槽の水を濁らせるという荒業もやってのけた。
鯉が自然環境に引き起こす問題を見事に生後2~3か月の間に再現しやがったのである。大したものである。
水槽で飼っている分にはこれらの事態も、とてもかわいいと感じられる。ところでこれくらいの数が一斉に大きくなっていくと、小さな水槽で飼うならば、そろそろ飼いきれなくなってくるころである。
そこで書いておかなければならないことがある。
鯉は貝や水生昆虫を根こそぎ食べてしまう。また底の泥を巻き上げ、水質を富栄養化させる。深刻な生態系破壊を起こすのだ。水槽で飼った鯉は、他の魚に感染して大惨事を起こす固有の病原を持つ可能性もある。これらのことから、飼いきれなくなっても絶対に放流してはいけない。
詳しくは私のブログのこの記事を読んでみてほしい。
錦鯉が釣れたことへの所感 - Thrilling Tsurilling
ちなみに現在、日本に固有の鯉が生き残っているとされている水系は琵琶湖水系のみであると言われている。もはや、それ以外の水系の鯉は「外来種」と思ってよい。
その中には、もともと固有の鯉が生息していて、放流された大陸の鯉との交雑による遺伝子汚染で置き換わってしまったものもあれば、もともと鯉のいなかった水域に放流されて真の「侵略的外来種」となっている場合もある。
鯉に限ったことではないが、魚の放流はいけない。水槽や池を増やしてでも責任をもって最期まで飼うか、責任を持って最期まで飼える人(や業者)に任せよう。
スポンサーリンク
2016年9月上旬、鯉産卵から14週間の姿
9/8現在、生き残った鯉は二つの水槽に分けて育成しているが、そのうち一つの水槽の状況をアップしておこう。前回と変わらずずっとエサクレ状態だが、だんだん大きくなっているのがわかる。
この調子で大きくなってくれたら、池の鯉との混泳も夢ではない。自分で育てた鯉が池の鯉と混泳する姿を思うと、胸が熱くなる。
今回はできるだけ全ての鯉を映すように頑張ったが、激しくエサクレする鯉にどうしてもカメラが向きがちだ。
2016年9月29日、誕生4か月の姿
池の鯉が卵を産んでから4か月が経過した。稚魚たちは生態も姿も完全に鯉になり、水草は食べまくられて汚いので撤去された。成長速度はひと段落した感じはあるが、すっきりした水槽で泳ぐ姿は、これまでになく美しく見える。動画では、鯉が光り過ぎないように撮影できる角度を見つけたのでこれまでより良い動画が撮れたのではないかと思う。
相変わらず写真はブレブレである。毛仔だったころはこんなにすばやく動けなかったので、とても微笑ましい。
これが全部元気に大きくなったら、幾つの水槽が必要になるのだろうか。池を拡張するしかないのかもしれない。現実的には業者に引き取ってもらうのが良いのかもしれない。
だが、売れそうな模様の鯉は多分いない。卵から孵るのを見守った鯉なので、手放すのも惜しく感じる部分はある。
私はブリーダーではないので一匹ごとに価値が違うとは思っていないし、どんな模様でもOKである。むこう1年くらいは水槽の増設で間に合いそうだが、手に負えなくなった場合のことも考えなくてはいけない。
しかし、全部の鯉が大きく育つほど、甘くはないだろうとも思っているので、数がどれくらいになるのか予測が立ってから行動することになるだろう。
2016年10月31日、誕生5か月の姿
池の鯉が卵を産んでから5か月が経過した。水草は再び水槽に戻されたが、ずいぶん量が減っている。成長速度は、大きい物はそのままい大きく、小さい物は落ち着いている。エサをきちんと食べているのか心配ではある。
この期間に、ついに「鯉のエサ」を導入した。
「小さな錦鯉を水槽やベランダでずっと飼いたい」人のためのエサらしいが、これには何か成長を阻害する物が入っていたり、成長上必要なものが欠けているとでもいうのだろうか。
調べてみると、そんなことはなさそうだったので、一応要望に合ったエサだという事でこちらを導入した。
なお、まだこの粒が食えない大きさの鯉がいるので、ミジンコとアカムシをすりつぶしたものも同時に与えている。
下の写真と動画が、生後5か月の鯉たちである。
カメラを近づけると、水面から飛び出さんばかりの勢いで鯉が集まってくる。水しぶきを上げて、突進してくるのだ。生物が懐くというのはどの生物でも気持ちのいいものだ。
エサをたらふく食べた後なら少し動きは緩慢になるのだが、これが象徴的でかわいいのでいつもこの姿をアップロードしている。
この1か月間は、1匹も落とさずずっと元気だった。これからも、成長を楽しみにしていきたい。
このコーナー、稚魚編として大人になるまで成長記録を述べるとあまりに大きいページになってしまうので、年が変わるころか、1歳を迎えるあたりを機にもう1ページ設けて書いて行こうと考えている。
そのとき、もっと大きく元気に育っていることを祈るばかりである。
来年池の鯉がまた産卵したら、その時はまた別途どうするかを考えようと思っている。同じように鯉を育てる2017編が出来上がるかもしれない。
2016年11月30日、誕生から半年が経過
ついに、鯉たち卵からが生まれてから半年が経過した。「毛仔」の姿の鯉がいなくなってからは1匹も落としていない。初めての鯉育成で、これは誇ってもいいだろうと思っている。
気温が下がってきた影響なのか、警戒という事を覚えたのか定かではないが、常に水面でエサクレ状態というわけではなくなってきたが、相変わらず元気で微笑ましい。
ここに「水面に集まっていない稚魚」の「ぶれていない写真」を上げるのは初めてのことである。もう大きい物は何やら風格すら感じるようになってきた。
動画の後半を見ていただければ、少しだけ落ち着いたのがわかるだろう。そろそろ過密飼育と言ってもいいくらい大きくなってきたので、別途水槽を用意しなければならないが、寒い時期に冷たい水に突然入れ換えてしまうのはまずいと思うので、来年、少し暖かくなってから二つの水槽に分けようと考えている。
気温が下がって、成長速度が鈍化しているので少し安心しているが、また暖かい季節になれば急成長するだろう。
すべての鯉が冬を乗り切れればよいが、エサを与えたときに弱い個体は目立ってエサを食べられていない事があるので、それが冬の心配事のひとつである。
このまま大きくなっては飼いきれないが、水槽の中ではいずれ成長は止まると言われている。しかしそれはちょっとかわいそうな気もするので、大きい物はいずれ親のいる池に回ってもらうことになるが、当分先の話である。
また、来年池の鯉が卵を産むと思うのだが、考えただけで恐ろしい。これをどうしたものかと、今は思案中である。
スポンサーリンク
2016年12月18日、90㎝水槽を導入
鯉たちがあまりに大きくなって60㎝水槽ではせまそうにしているので、とうとう90㎝水槽の導入に踏み切った。このサイズならば、全部の鯉が生き残ったとしても鯉1匹が15cmくらいになるまでは飼えるだろう。
眠り病に注意しながら、大きくなったものは池に放つかもしれないが、当分先の話である。
導入に当たって、パイロットフィッシュ代わりに水草と貝類を1週間前から入れておき、このたび鯉を移し替えた。水槽を移っても、相変わらず元気で何よりである。
さて、この鯉たちの今後であるが、上で書いたように未定である。ただし、当サイトのこのページについては、2017年になったら「1歳編」として新たにページを設けようと思っている。
これからも、我が家の鯉たちを愛でてあげてほしい。