当サイトをご覧になる皆さんは、「ミラクルジム」こと村田基さんをご存じの方が多いだろう。
彼が繰り出す様々な魔法のようなキャストに魅了された方も、少なくないと思う。(嫌いな人もいるみたいだけどそこは無視する)
その中で、私が村田氏のキャスティングの中で最も感動した「スパイラルキャスト」についての小話が今回の話題である。
あれは初見で真似をするのはとても難しいし、いわゆるサークルキャストをして「スパイラル」と呼んでいる人も多い.
目次
スパイラルキャストとはいかなるキャストか
一般にはこのように表現されることが多い。右利きの場合、
「水平方向の反時計回りに回転するルアーが縦方向の回転に変換され、竿のしなりによって前方に真っすぐ飛ぶ」
しかしこれでは説明としてはっきり言っていてよくわからないし、これを実現するロッド操作を、動作原理の説明から思いつく人はほぼいないだろう。
そして、インターネットの広大な海を情報を求めて捜しまわっても、原理の説明ばかりでこのキャストの「ロッド操作方法」に関する情報はほぼ見つからなかったのである。他にもこれより難しいキャストはたくさんあるし、説明はしていなくともできている人はたくさんいるキャストだ。だがなぜか、具体的なやり方が記されていないのである。
私はスパイラルキャストを「鱒レンジャーCT」で練習する中で大きな事に気が付いた。
しなった竿を捻る
「回転を変換するのではなく、竿のしなりを捻るのだ」
これは画期的な発見だった。スパイラルキャストは、言い換えれば「しなりツイストキャスト」だったのだ。
この動きに気づけたのは他でもない、村田基氏のキャスティングDVDだった。彼のDVDを見ると、いったんしなった竿がしなる方向を変え、横にしなった竿が下にしなってシンカーが前に放出される軌道を描いていた。
こんなことを実現するには、曲がった竿を捻るしか方法はないと私は悟った。飛ばしてしまったルアーを空中でうねうね動かそうとしてもこんな動きはしないし、垂らしをほぼゼロにして回転軸を変更などと考えてやっていてもついていけるわけがない。
この「しなりツイスト」に気が付いた私は、鱒レンジャーで練習を重ねた。1日半も練習すれば、もう失敗しない「スパイラルキャスト」が身についていたのだ。
ビデオに撮ってみたとき、それは紛れもなく村田氏のスパイラルキャストだった。意外とコツは少なかった。まとめる。
スパイラルキャストのコツ
竿はできるだけ柔らかく胴調子のものがやりやすい。
①垂らしはほぼ無し
②重みを竿に乗せるため右に予備動作を取る
③バックハンドキャストよりは体の前でグリップエンドを前腕にぶつける
④竿が曲がっている間に竿(を持つ上腕)を反時計回りに捻る
⑤ルアーの重みが乗っている間にリリースする
これだけだ。
いささかふざけた動画だが、これが分かる動画をアップしたので、ご覧いただければと思う。
皆様も、ぜひスパイラルキャストでかっこつけてほしい!